本郷のトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)にて開催された「リンガ・フランカ レジデンス2025 成果発表展」。メディアアーティスト・作曲家の小宮知久氏がフィンランド滞在を経て制作した、架空言語”KOE語”による神話の歌をテーマとする本作の展示空間デザインを、studio9Xが担当した。
作品が問うのは、「認識のズレ」と「意識の二重性」。映像を正面から鑑賞させる映画館的な配置ではなく、鑑賞者が空間の中を自由に動きながら体験できる構成が求められた。そこで選んだのが、楕円形に吊られた透過性の高い布スクリーンである。
楕円には中心が二つある。その形そのものが、作品のテーマと響き合っていた。布に投影された映像は背面にも滲み出し、前後の文字がうっすらと重なる。音源もまた、立ち位置によって聞こえ方が変わるように設計された。
空間が持つ硬質な洞窟感の中で、KOE語の詩と楕円の柔らかな輪郭だけが、静かに揺れる。
※小宮知久協力作品
https://chikukomiya.com/kokokko
会場:「トーキョーアーツアンドスペースレジデンス 2025 成果発表展
『リンガ・フランカ』」(トーキョーアーツアンドスペース本郷)
"TOKAS Creator-in-Residence 2025 Exhibition ‘Lingua Franca’," Tokyo Arts and Space Hongo
撮影:髙橋健治 / 画像提供:Tokyo Arts and Space
映像:永田風薫(編集:小宮知久)
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